(仮)

好きなことを好きなだけ語るためのブログ

わたしたちの奇跡たち

この世の中で生きていて、大好きな人やものに出会えるのって、奇跡だと思う。


今から6年(!)前、偶然見つけた1本の動画から、白服さんにハマりむすめん。にハマり、それから2週間くらいかけて気まぐれプリンスという天才に陥落した。
過去の動画を漁り続けて夜を明かし、好きだと思った動画は暇さえあればリピートし、そのうち、動画ならいくらでもタダで見ることができてしまうということが恐ろしくて、とにかく何かの形でお金を落とさなきゃ、この人たちは仕事でやってるんだから、という発想で、買えるCDとDVDをとりあえず買って、でも足りなくて、「好き」の対価を払いたい一心で生まれて初めてアイドルのライブのチケットを買った。それが、むすめん。の47都道府県ツアー初日のディファ有明公演だった。

気まぐれプリンスのダンスが好きだ。自分の身体をどう使ったら美しく見えるか完璧に分かっていて体現してしまう造形美が好き、ミクロン単位の繊細な音ハメの切れ味が好き、ライブ中に人の2倍も3倍もしなる身体と弾むフットワークが好き。歌の進化も好きだ。努力をひとつずつ積み上げて積み上げて、あの声をどう使うか、緻密にたどり着いた歌い方の技術が好き。天性のステージ魂が好きだ。楽しませることも笑わせることも喝采を浴びることも、ナチュラルに自分の役目だと思っているところが好き。スキルを追求するストイックさが好きだ。もう誰が見ても押しも押されぬスキルメンの大先輩なのに、もう十分好きなのに、これ以上スキルアップしても唯もっと大好きになるだけなのに、まだ「挑戦」と言い、「めちゃくちゃ練習」することが必要な曲をソロ回しにぶち込んでくるところ、誰も追いつけないところに行こうとするところ、大好きです。

彼の出る行けるライブは全部行くのが私の当たり前になった頃、グループの名前が変わり、会社ができて、弟分を選ぶオーディションです!って言われて、後輩グループができて、
えっもう? 会社作ったばっかりだよ展開早くない??って、上手くいくのか半信半疑のまま、でも推しの利益になるなら出来る範囲で応援しようか、くらいの気持ちで見始めたはずが、

おかしいなこんなに好きになるはずじゃなかったんじゃなかったっけ、って自覚したのは多分、授業参観ツアーだった。

あづくんの深くて柔らかい歌声が好き、チームカラーと違う歌い方をすることを「自分の仕事」と言う視野の高さが好き、長い腕と指が好き、既存のフレーズを使わずに言葉の海に踏み込むことを恐れない強靭な言語能力が好き、個人仕事が立て込んでも全然顔に出さない強がりが好き、楽曲の世界や物語を表現するために自分の身体も声も丸ごとごっそり捧げてしまうみたいなパフォーマンスが好き、その結果スキル部に選ばれないって話を自分から言ってしまうところも好き、ひとり別次元の表現力を全解放しつつ且つちゃんとそれを「アイドル」として主役を張ることに昇華できる華の在り方とバランス感覚が好き。

それと、パンダドラゴンが好きだ。若さと勢いが売りのキラキラアイドルに見せかけてクレバーでアイデアに溢れているところが好き、メンバー全員がそれぞれきちんとグループの武器になっているチームとしての完成度の高さが好き、アイドルであることに全力でプロである彼らが好き、このチームが、大好きだ。



他にも他にも、
ライブやイベントに何を着ていくか考えながらする荷造りや身支度が好き、現地や移動中にどんな美味しいものを食べるか考えるのが好き、遠征の新幹線の中で飲むビールが三度の飯より好き、ライブ後のビールも無論大好き。

それから、
Twitterが好きだ。好きなものを好きなときに好きなだけ好きだと語れるTLが好き、ライブ後の興奮や多幸感を言葉にしようと四苦八苦してる時間が好き、そこで出会った人たちが好き。
Twitterで出会ってTLでお喋りしたり、お互い推しに沸いたり時に愚痴ったりしながら生きているのをそっと見守っている人と、現場で初めてお会いする、ということを何度もした。それは、どちらかの生活圏で現場があったという時もあるし、どちらも例えば飛行機に乗ってそこに来ていて、なんでここで!笑、というようなこともあった。当たり前だけど私たちにはそれぞれの生活があり人生があり、同じものを好きにならなければ出会わなかった人が恐らくほとんどで、たまにそのことを思い出して不思議な気持ちになる。



いつの間にか、世の中は、大好きなもので溢れているところになった。こんなに。
そのひとつひとつ、ぜんぶ、奇跡だと思う。
それがこの世に存在することも、自分が出会えたことも、会いに行けることも。

日本中で好きな人に会える、って、すごくすごいことだ。

私たちは、その奇跡を繰り返して生きていく。きっとどうにか、これからも。
そうだよね? また会いましょうね。



2022.4.24
ロビ