(仮)

好きなことを好きなだけ語るためのブログ

仙台に三度行ったりした12月などのこと

夏が終わって、秋が過ぎて、
それから。

 

それから、という一言で終わらせるには、今年の秋は確かに色んなことがありすぎた。けど、まあ、いいじゃないですか。その後の話をします。その後も生きている、っていう、いま大事なのはそれだと思っているので。


12月3日、5週間ぶりにパラゴンの現場に行った。
山形のライブハウス、かつてMeseMoa.のMaze No.9のツアーで、ノックソ大先生プロデュースでパラパラ踊る気まぐれプリンス見た会場ですよね?? 違うっけ???

たぶん、同じアイドル、アーティストのライブを見に行くのに、「5週間」という間隔は、普通なら決して「久しぶり」と言わなければいけないような期間ではないんじゃないか、と思う。けれど何しろパンダドラゴンは、5ヶ月で46都道府県を回るという怒涛の全国47都道府県ツアーの最中だった。毎週のように会っていた人たちが、1ヶ月ちょっと自分が眠っている間ずっと同じペースでライブを回っていたら、時間の流れが違っているのは当然だった。
パラゴンの現場でも、基本的に私はひとりで行ってひとりで帰ってくるパターンで動いている。のに、それでも色んな人に会えたなぁと思う。「日本中どこに行っても減らない緑推し」たちが、やっぱり日本中どこに行ってもいるのが嬉しかった。し、また会えたことを喜んでくれた人たちがいたこと、すごく嬉しかったです。忘れない。

両部とも整番がとても後ろだったので、後ろで少しゆったり観られたの良かったです。スタッフさんの動きがよく見える位置だったのも良かった。みんなみんな、ずっとそれぞれの持ち場で戦って、支え合って、生きているんですよね。

このツアー後半のセットリストで好きな演目をひとつ上げてと言われたら、私は圧倒的に「眼鏡の男の子」です。あの面白さとエネルギーをみんなに見てほしい。
5人で冒頭の小芝居を(無理やり)やり遂げてしまうのがまず凄いんだけど、最初の「どこにでもいる男子高校生2人組」が毎回テイストが変わるのが本当に凄くて、ようたみさんという人のサービス精神となぎちゃんの意外なくらいの器用さを心底尊敬した。この2人は基本的に男っぽい男の子なのに対して(「恋、してるんだろ!?」「してる!」)、「おぼっちゃまらしいおぼっちゃま」は、セリフは完全にお嬢様なのがまた面白いなと思うし、ぱっちくんは語り部ポジションと1人2役やっていて、語り部ポジションのダンスがスイッチ入っちゃってて本当に素晴らしいのに、お嬢様役も毎回小技のバリエーションが豊富。すごい。たいがちゃんは最早「2役というネタ」を逆手にとっててもうおかしい。
なるきくんに関しては、言うまでもなくこの曲においては完全に存在がチート。でも彼も器用だし演技派ですよね、めちゃ好きです。

山形からは、バスで移動して仙台で一夜を過ごし、翌日の岩手公演も観て帰った。盛岡のライブハウスは入場するまで確信持てなかったんだけど、あの最前の柵のとこの段に確実に覚えがありました、むすめん。の全国47都道府県ツアーと同じ会場ですよね…???
仙台の夜にひとりでふらっと入ったクラフトビールとイタリアンのお店がめちゃくちゃ好みだったなぁ。遠征先で、ひとりで食べる美味しいもの好きです。ライブを観て、心は現実とは全然離れたところにいるのに、身体は正直にお腹が空いていて、食べないと生きていけないという現実がそこにある、のが。

 

翌週にはMeseMoa.の仙台公演があって、私はそこでも牛タンを食べたり駅ナカの気になっていたイタリアンに帰り際に滑り込むことに成功したりし、その翌日はトークライブだった。

気まぐれプリンスは相変わらず天才なんだけど、
昔はもっと、「完成したこの人のパフォーマンスが好み」というのがこの人が自分の「推し」である最大の理由だった。でも、

仮にも推しに対する言い方として我ながらどうかと思うんだけど、基本的にこの人は私の中では、言葉の通じない相手である。なのに、意思疎通ができていないのかというと、全然そんなことはなくて、たまにそのことに吃驚する。というかちょっと感動する。
特典会でした話をあとでツイートしようと思って書き出して見返すと、全く話が噛み合ってないように見えることがある。でも、それでいてコミュニケーションは取れていたりする。お互い相手が何言ってるかわかってないのに、何を言いたいかは伝わっていて、それはあまり文字の意味とは関係なかったりするのだった。私の知っている言葉の機能や使い方では、それはなかった。

ライブパフォーマンスが天才なことだけじゃなくて、それを、「気まぐれプリンス」を作り上げ維持させ向上させるために積み上げたこの人の時間が、年月が、エネルギーが、自負が、愛おしい、と思うようになった。
シングルコレクションツアーなので、勿論懐かしい曲、ライブで何度も見てきた定番の曲がたくさんセットリストに入っている。なのに、Honey Beeのステップの肩の入れ方、Chameleon Colorの間奏の振りのニュアンスの付け方、灼熱鬼ヶ島DANJIの歌い上げる歌割、今になって大人の男性の色気で攻めるのいっそ卑怯じゃないかというくらい凄まじかった大逆転ディーラー、どれもこの期に及んで信じられないくらい進化を遂げていて、それを追求したこの人が私は大好きだと思った。
新鮮竜宮城RENBOの「俺のターーーーーーーーン!!!!!」感もめちゃめちゃ好きですね。アイドルとして、それを見せることが、自分のファンが何より沸くことである、というのがよくわかってる、と思う。
全曲終わったあとの全力出し尽くした表情も良かった。幸せだった。

 

東京で過ごした週末に別界隈の舞台を観に行って、自分はアイドルの何が好きなのか、それを作ったのは気まぐれプリンスだった、ということを計らずも別方向から確認してしまったりもした。
どこで踊っていても目を惹く圧倒的にセクシーで華やかなダンスの人がバックダンサーにいて、名前がわからなくて延々検索してしまったし、アイドルが好き、自分がアイドルであることが大好き、というアイドルが私はとても好きなんだ、と思った。それはどっちも、自分にとって、もう新しいことではなく、日常的に見慣れた感覚だった。

 

 

最後に、パラゴン全国47都道府県ツアー宮城と福島にも行ってきました。ずっと気になっていた焼き鳥とワインのお店に行けて嬉しかった。これが、MeseMoa.のカウントダウンコンサートを除くと、私の今年の現場納めになる。

 

諸刃の剣になりかねない緑推しへのサービスを、きっと全部わかってて背負おうとするようたみさんの強さに感動し、

信じられないくらいたくさんの歌割をカバーして、それを全て自分の色できちんと完成した作品にしていたぱっちくんのライブパフォーマンスへの気合いとプライドに喝采し、

人の心を打つなるきくんの歌声にいつのまにか加わっていた力強さに、笑顔でずっと戦ってきたこの人のアイドルとしての強さを思い、

大きな瞳で綺麗な笑顔で何度も笑いかけてくれるたいがくんの「来てくれた目の前の人を絶対に楽しませて帰す」というプロ意識に感服し、

まだあどけない表情はそのままのなぎちゃんが健気にMCを回す様子に思わず笑顔にさせられ、

 

5人のライブを観た自分の率直な感想は、「これは私の大好きな本当のパンダドラゴンじゃない」「でもこの人たちのことは好きだし応援したい」で、文字にしてみると当たり前のこと言ってるな、と思った。

どんなに楽しかったり、幸せだった時期があったとしても、時間というのは前にしか進んでくれないので、過去の何かがそのまま「戻ってくる」ということはなくて、
私たちは、前にしか歩けないし、生きていくしかないのだった。
そんなことは、ずっと前から同じだった。ずっとずっとずっと前から。だから大丈夫。

 

 


美味しいもの食べて、生きて、また会おうね。