(仮)

好きなことを好きなだけ語るためのブログ

2022年・夏の記憶とか記録、とか

夏が好きだ。

夏の始まりに心が踊るのは、夏休みの予定を立てること、つまりはライブのチケットを取って旅程を立てること、夏の服を買うこと、着ること、が好きだから。
世の中には、職場には着ていけないけど大好きな服がとてもたくさんあるので、うっかりすると、どれも気に入っているのに、持っている服を全部着ないまま夏が終わってしまうことがある。
でも、この夏は、水色と緑をたくさん着て、赤も2回着た。

たくさんライブを見て、
たくさん人に会った。



DDP初日の愛知公演の日は、
開場までは、いつもどおり、ほとんどずっとひとりで過ごしていた。
基本的に、ライブのチケットは単番で取っておく方が安心だし楽だし性にあっている、と思っているし、エネルギーをステージを見ることに集中できるという意味では、ひとりで行動できる方が都合が良いと思った。その日は。

客席に着いたら、隣の席のお客さんから、「あづくん推しなんですか?」と声をかけられた。トレカくじであづくんのチェキを引いたんだけど、いりますか?、と。
何か交換できるものがあるかなと思って、誰推しですか? と聞き返したら、「ちょこぼのオタクです。いち推しは、こぬなんですけど、」と答えが返ってきた。

今になって冷静に考えると、その日の私は、赤いワンピースに、何年も前の気まぐれプリンス聖誕祭グッズのトートバッグを持っていて、あづ推しとわかる要素は、そのトートバッグにZeppツアーのグッズであるラゲッジタグをつけていた(緑と赤を重ねづけしていた)ことくらい、のはずだ、たぶん。
……特に推している訳ではないグループの、それもTシャツとかじゃなくラゲッジタグみたいな一見してグッズとは限らないグッズを、みんな把握してるものなんだろうか。ちなみに私はしてない。すごいな。

他にも何人かの方と、お取引をしたりご挨拶をしたり、会場周辺や客席で懐かしい顔をお見かけしたり、入場してから、やっと私の知ってる場所に来た、という気がした。初めて来た会場だから、知らない場所なのが正しいのに。
現場というのは、そういうものだった。


その日のステージは最高だった。

毎回そうだけど、気まぐれプリンスを推していてこんなに誇らしいと思えるイベントは、DDPを置いて他にあまりない。
もう、ダンス部の筆頭に名前が上がるのは当然、歌唱部にも呼ばれるのが当たり前と言えるところまで来た。それだけじゃなく、今年のDDPでは、回替わりスペシャル演目としての踊ってみたで何度も登場して、さらに出演演目が多かったし、相変わらずひな壇でも絶対王者の称号欲しいままのオンステージだし、しかも、最後の曲、「君じゃなきゃ」は振付構成を担当し、バックダンサーのDDベイビーズの選抜審査もし、
もちろん、グループの演目のパフォーマンスも圧倒的だった。加えて、その日MeseMoa.が披露したカバー演目は、彼が振付を提供したパンダドラゴンの「NEO TRAVELER」で、

この人を推していることが、宇宙でいちばん幸せだと思った。
なんて強くて明るくてキラキラした才能と、エンタメ魂と、向上心と、ここまでのスキルと実績を積み上げた年月と意思と意志と自信と自負と。
特典会で、「同じタイプの推しは2人いらないけど、アイドルの最初の推しがあなただったので、踊れない子は推せない」と言ったら、「後輩にごめんなって言わなあかん」とケラケラ笑ったこの人が、私は大好きだ。

これだけたくさん出演した演目の中で、歌唱部のときだけは、客席から見ても、酷く緊張しているように見えた。
私は上手側の端に近い席だったので、歌っている時の顔がよく見えたせいかもしれない。ひとつひとつ、頷きながら、注意深く確認するように、客席の水色のペンライトを視界にいっこずつ拾っていくみたいな歌い方だと思った。
この日、水色を振ることができたことは、きっと、私にとって忘れられないステージが、また増えることだった。幸せだった。


そのうちに、パンダドラゴンの全国47都道府県ツアーが始まって、
基本的に土日祝が仕事休みの自分にとって、この8月の日程だとかなり穴が空くのはわかっていたんだけど、
初日になった福井公演のセットリストのネタバレレポを見て、RED公演は残り全部行くことに決めた(※中身については1つ前のブログ参照)。

私が行くことが出来たツアーの初回は新潟で、「この沼は、恋なんて生ぬるいもんじゃない」という言葉が降ってきたのは、その日のGREEN公演を見たときだった。その印象は、その後8月後半の大阪京都で、地域限定ブロックのパフォーマンスを見たことでさらに強くなり、お願いだから、これからも、あづくんのこれを抑えたり馴染ませたりしたりしないで、歪なままでいて、それが見られるなら、恋なんて生ぬるいものは私は要らない、と思った。
それを、「推す」という感情に含めていいのかはよくわからない。どちらかというと、アイドルを推す上でというか、パラゴンというチームの箱推しでいるためには、正しい種類のものではない欲望だと自分では思っていて、だからまあ、例えばグループのバランスとか方向性その他何かのために、あれをいつか抑えるという判断を本人か大人か周りの誰かがするのだったら、それはそれで仕方ないんだと思う。ただ、それは、私にとってこの世界で激しく美しいと思ってるものがかなり減ることなので、そうなると世の中つまらんくなるなぁ、などと思いながら、心の準備だけしている。
いずれにせよ、永遠に変わらないような類のものでは、あれはない、という予感がある。例えば授業参観ツアーの「Honey Bee」、例えば配信ソロライブの「カーニバルと少年」がそうだったように、彼の人生には恐らく、その時期の感性、その時期にしかできないパフォーマンスがあって、だからこそそれは美しい。Zeppツアー以降の「Neverland」もその類なのではないか、という気がしている。
まあ大丈夫、最強になる過程には、いろんなことがある、きっと。


新潟の翌日、祝日と土日の狭間の金曜日は普通に仕事をして、DDP大阪公演には、土曜日の朝に出発する、予定だった。
金曜日、台風情報を睨みながら出勤した。大阪に行けなくなるとか冗談じゃなかった。午後休が取れるかもしれない、と気づいて2秒で取ることを決め、荷造りをしに家に帰る電車の中で、大阪にいる人とその日の晩御飯を一緒に食べる約束をして、旅程を変更して前乗りする足と宿を確保して、たぶん荷造りにかける時間の過去最短を更新して、肩で息をしながら新幹線に乗った瞬間、今までした遠征のどれよりも、楽しくて、無敵だと思った。

大阪には、見たいものと食べたいものと、それから会いたい人がたくさんいた。

自分にしてはとても珍しく、朝の物販から、それこそ夜寝るまで、2日目は帰りの新幹線に乗るまで、ライブを見ている間以外はほとんどずっと人と一緒に過ごした。
普段、私のTLにいる人、或いは行く現場で会う人は、基本的に、「MeseMoa.のファン」か「パンダドラゴンのファン」の、「どちらか」であって、「両方」という人は勿論いない訳では無いけれど、存外少ない。だから、いつもは見ている景色は半分しか重なっていない訳だけど、この日は全部同じ世界を見ている、その前提で話ができる、というのが新鮮だった。この日に限らないけれど、パラゴンのファンが気まぐれプリンスのパフォーマンスについて語るの、というか褒めるの、を聴くのも、MeseMoa.のファンがパラゴンを褒めるのを聴くのもめちゃくちゃ嬉しい。

大阪で、大きなホールで、客席に自分たちのオタクじゃない人もたくさんいるという状況で歌われる「(超)あいどる道中膝栗毛」が大好きだと思った。君の1秒をくれないか、いつもいつでも君のど真ん中でいたいから。ぱっちくんは、かっこいいアイドルだよ。

1つ前のブログは、自分の中では、わりと客観的に書こう、と思った記事だった。客観的にというか、感想書いてるわけだから主観は主観なんだけど、自分の思ったこと、考えたこと、の中で、他の人も同じものを見れば比較的同じことを思うだろうこと、を書こうと思って書いた。書き終わって記事を上げてから読み返して、ぱっちくんのことしか書いてないな、と思った。
この夏は、彼の配信をたくさん聴いた。
考えていることの筋道を言葉にするのが上手な人だし、気持ちの強さを言葉や行動で現せる力のある人だ、と思う。

DDP埼玉公演で、ちょこぼがカバーする「恋してBAILA」のさっさーの代役で登場した時、この曲で全力で赤のペンライトを振る、という経験を多分初めてした。今の普段の6人とは違う7人用の歌割で、ダンスはちょこぼ独自の6人ver.という構成を、リハーサルだけで合わせたのも凄いけど、それでパフォーマンスがとても良かったのが物凄いと思った。

私に赤を振る人生があったら、それはそれで楽しそうだな、と最近思うことがある。
でもさ、誰も幸せにならないんだよな、それ。


DDPは、蓋を開けてみれば物凄く物販がスムーズだった結果、物販とライブの間にかなりの時間があった。
三郷のビール屋さん(すごく良いお店だった。また行きたい)で話して思ったことで覚えているのは、
「浮気」の価値の置き方が違うって話についていうと、なんつーか性癖歪んでるに関して言えばお互い様やぞお前、ということと、
そうか私は、もう、あづくんは「浮気相手」じゃないんだな、ということ。



「パシフィック展望台」については、
とても語ることが難しい。

私は、MeseMoa.に関しては激単推しなので、見えている範囲はたぶん、本来見るべきものよりも、ずっと狭いと思う。それは、好きなものを好きなだけ好きでいる、と決めた結果だった。
今年の8月16日のフリーライブが、すごく楽しくて、私の知っているMeseMoa.だ、と思ったし、
「最新のめせもあ。が最高でありたい」は、確かもともと白服さんの言葉だったと思うんだけど、それが嘘になったと思った日は、今のところない。

なのに、

DDP大阪2日目の「パシフィック展望台」が、とても良くて、すごく良くて、
CH8ツアーとか、パシフィコ横浜って、もうそんなに前なのか、と、思った。










京都で、あづくんと話したときに、「9月って夏?」と聞かれて、「いや違うんじゃないかな」という会話をした。「そっか、この夏、DDPと47、でかめのツアー2つ回ってるよなって。いい夏だったと思う、現段階で」と、言っていた。
その日は、何年に1度かというくらいの良番で、絶好の位置で撮影できた動画を、あれから何度も再生する度に、その中の彼は何度もこっちを見て笑う。へにゃって。あなたの笑顔、好きだよ。
強くなっていく過程には、いろんなことがある、きっとこれからも。



長い長い、夏が終わる。